収束の予感を全く感じさせない熊本の地震では、連日ホントに胸の痛む映像が報道されています。
一刻も早く地震が収まり、復興に向けた次のステップに進むことができるよう祈ることしかできません。
昨日・今日のNHKの報道では、食糧・水といった物資の不足の他、避難所のプライバシーの確保の問題や、避難所の空間不足に伴う車中泊を取り上げていました。
キャンピングトレーラーを持つ者としては、車中泊と聞くとキャンピングカーやキャンピングトレーラーは活躍できるか?という視点で報道を見てしまいました。
この問いについて、結論から申し上げると、微妙です。
個人で所有するキャンピングカー(トレーラー)を、個人で使う分には便利でしょう。
というか、間違いなく便利です。
避難所で問題視されているプライバシーを確保できるし、なによりちゃんとしたベッドで寝られます。
しかし、あくまでも個人なんですよね。
行政視点からすると、いま避難所で抱えている「プライバシー」や「空間」といった問題点に対しては解決にはつながりません。
キャンピングカーを持たない人が圧倒多数で、今の問題を抱えているわけですから。
で、トレーラーよりも断然こっちのほうが良い!と思ったのが段ボールです。
株式会社タカムラ産業の段ボール製二段ベッド
出典:株式会社タカムラ産業
スノコ式の二段ベッドで、大人も寝られるほどの強度があるようです。
サイズ:(L)2190×(W)1020×(H)1300mm
同じくタカムラ産業の段ボール製パーティション
出典:株式会社タカムラ産業
大人4人が座る広さがあり、ドア付き。折りたたみ可能。
サイズ:(L)2400×(W)2400×(H)1100mm
二段ベッドであれば空間を効率的に活用できます。
また、段ボールであれば製造も簡単、かつ不要になればリサイクル可能です。
組み立てに専用のネジを使うようで、このあたりもう少し簡単にできないものか?と思って調べてみると、段ボールを活用した震災グッズって他にもありました。
出典:Jパックス株式会社
Jパックス社の段ボールベッドは、1段タイプですが特別な工具なしで組み立てられます。
二段ベッドに比較して空間効率はやや落ちますが、ベッドの土台の段ボール部分に荷物を入れられるので、少なくとも報道で映されるモノが散乱する避難所よりは空間効率が良くなると思います。
出典:Jパックス株式会社
Jパックス社のサイトによると、毎分400枚のミカン箱を生成できるようです。
事前の在庫も不要で、必要な時に必要なだけ製造することが可能です。
また、仮設住宅への引っ越しにも梱包箱として使え、使い終わったらリサイクルできます。
そんなことを考えていたら、行政として震災対応を考える上では、どう車中泊の問題を解決するか?ってことに頭を悩ますのではなく、こういった段ボール震災グッズを積極的に投入していってはどうかな?と思う次第です。
また、それによって段ボール震災グッズを製造する国内の中小企業も潤いますし、そこからさらに良い製品開発にも繋がるのではないかな?と思います。
おそらく、今現在は熊本県側には余裕がないと思いますので、これらの会社が積極的に手を挙げ支援を申し出てくれれば、あとは口コミ・SNSで爆発的に広まってくれるんじゃないかな?