ロシアによるウクライナへの侵攻開始から早1か月…。原油もガスもじわじわと値上がりが続き、電気使用量に応じてかかる燃料費調整額も値上がっています。
とはいえウクライナの方々の大変さに比べると微々たるものでしょうから甘んじて受け入れますが、このジワジワというのが嫌な感じです。
そんな中、東電から1通のお手紙が届きました。
2022年10月1日から、現行の電気契約の単価改定のお知らせでしたΣ( ̄□ ̄|||)
契約料金ってその契約を見直さない限り基本的に変わらないものだと思っていましたのでちょっとビックリです。
オール電化最強の電気プラン『電化上手』とは
今回、見直しの対象となった電化上手(季節別時間帯別電灯)とは、東京電力が提供するオール電化住宅向けのプランです。
出典:電化上手│電気料金プラン│東京電力エナジーパートナー
別名「季節別時間帯別電灯」の通り、季節&時間帯によって異なる電気料金が設定されており、ピーク時の電気料金(単価)を高く設定し、逆に非ピーク時を割安に設定することで、電気を使用するタイミングを分散することを意図して設けられたプランです。
出典:電化上手│電気料金プラン│東京電力エナジーパートナー
これにより、大電力を必要とするエコキュートや蓄熱式暖房機、EVへの充電など電気料金の割安な夜間に寄せることで、光熱費を削減することができます。
さら、エコキュートや蓄熱式暖房機など通電制御できる機器を使用している場合は、1kVAあたり154円(5時間通電機器の場合は1kVAあたり253円)が、月間の電気料金から割り引かれます。
一般的な従量電灯B・Cの3段階料金と比較しても単価が安く抑えられていることがわかり、この辺りが最強の電気プランと言われるゆえんです。
出典:従量電灯B・C|電気料金プラン|東京電力エナジーパートナー株式会社
今となってはどうしてこんなスゴイ料金プランを提供できたの!?って感じですが、当時の日本は原子力発電が総発電量割合の25~30%も占めており、また電気は貯めておけない(蓄電池を除く)ので電気ニーズの少なくなる深夜帯に何としてもニーズを移したかったのでしょうね。
見直し後の電気料金は?
季節別、時間帯別の電気料金の設定は変わらず、それぞれの時間帯の電気料金単価が見直されます。
出典:電化上手│電気料金プラン│東京電力エナジーパートナー
割高な電気料金を設定していた昼間・朝晩の単価は引き下げ、深夜の電気料金は20%超の値上げとなるようです。
さらに通電制御機器の割引は廃止されます。
去年の電気使用量を元に試算してみた
2022年10月からの単価を見ていると、なんとなく電気代が高くなるのかな~?程度の乾燥しか持てなかったため、実際の電気使用量を元に試算してみました。
夏の電気代
昨夏の電気代ピークをつけた8月の使用量で試算しました。
太陽光発電併用のため、ピーク時間(昼間)の使用量は多くないものの約360円安くなりますが、夜間帯の単価上昇によって差引増額になります。
さらに毎月コンスタントに割引される通電制御機器の割引が無くなるため、トータルで2,000円超の電気代上昇、率にして約18%の値上げとなるようです。
冬の電気代
冬は蓄熱暖房機を使用することもあり、夜間の電気使用量が1,000kwを超えてきます。
直近1月の電気使用量を元に試算したところ、通電制御機器割引の廃止分を含めて5,000円超、率にして約17.6%の値上げとなることが分かりました。
冬のピークは2月となることが多いので、今からちょっと不安になります。
まとめ・・・
最強プランとか神プランとか言われる『電化上手』ですが、エネルギーミックスの変遷もありついに価格改定のメスが入ることになりました。
電気料金が約20%値上がると家計にダイレクトに反映されるのでショックですが、新料金プラン等に移行するよりはまだ割安でいられますので、まずは料金プランはそのままに蓄電池の導入など何らかの手が打てないか検討していきたいと思います(;´・ω・)