ゴールデンウィークが明け、自動車税の納税通知書が届きました。
若者が運転免許をとらないとか、都会ではカーシェアが盛んなど車離れが加速しているとの報道も目や耳にしますが、田舎暮らしでは車が欠かせないので毎年この時期は憂鬱になります(;´・ω・)
そこで、本当に車(マイカー)が必要なのか、マイカーってどのくらい維持費がかかるのか計算することにしました。
車(マイカー)に生じるコスト
車は『持っているだけでお金がかかる』といわれますが、どういったお金がかかるのか洗い出してみます。
①車両本体の購入費用
②税金(自動車税、重量税)
③保険(自賠責保険、任意保険)
④整備代(点検費用)
⑤使用に伴う費用(ガソリン代、高速道路代、部品交換など)
⑥環境に伴う費用(駐車場代など)
今回は「持っているだけで」ということで、①~④で計算します。
厳密には持っているだけなら任意保険も不要なハズですが、さすがにこれは契約するでしょう…という前提です(^▽^;)
車は持っているだけで年間30万~50万かかる
ざっくり調べられる範囲で数字を拾うと次の表のようになりました。
軽自動車 | コンパクトカー | ミニバン | |
タント | カローラ (1.5L) |
アルファード (2.5L) |
|
車両代金 | 1,353,000円 | 1,990,000円 | 3,597,000円 |
自動車税 | 年額10,800円 | 年額30,500円 | 年額43,500円 |
重量税 | 初回9,900円 車検6,600円 |
(初回)36,900円 (車検)24,600円 |
(初回)49,200円 (車検)32,800円 |
自賠責保険 | (初回)24,010円 (車検)17,540円 |
(初回)24,190円 (車検)17,650円 |
(初回)24,190円 (車検)17,650円 |
任意保険 | 100,000円 | 110,000円 | 120,000円 |
整備代 | 12,000円 | 18,000円 | 25,000円 |
▲重量税は軽減考慮外、環境性能割考慮外、任意保険・整備代は条件によってブレ幅が大きいため概算。整備代は基本点検料のみ(部品交換は乗らないとかからない前提)。
これを年間あたりにすると次のようになります。
なお、会計では、車両代金は軽自動車4年・普通車6年で計算しますが、最近はモノモチが良いので2倍の期間(軽自動車は8年で買い替える、普通車は12年で買い替える前提、処分時価ゼロ)とします。
初回車検までの優遇税制を非考慮ではありますが、軽自動車で31万2千円、カローラクラスで35万3千円、アルファードではなんと52万円超となりました。
なお、この固定費には駐車場料金を含めていませんので、マンション住まいの場合はそれが加算されます。
また、この計算は「持っているだけ」で生じる費用で、車を使うとさらにガソリン代や高速代が発生します。
こうやって金額を洗い出すと、車って持っているだけでホントお金がかかりますね;つД`)
200万円の車を買う=200万円の支払いではない
こんなことをヨメちゃんに言うと
は?200万円の車を買うのだから、支払うのは200万円でしょ?
と頭がおかしい人扱いされるのですが「持っているだけでお金がかかるモノ」、つまり耐久消費財を買うときは必ず将来コストを含めて考えなければなりません。
先ほどの表をもとに8年or12年維持し続けた場合の総コストは次のようになります。
厳密には当初3年間の税優遇や、最終的な売却損益の計算が必要ですが、市場価値の落ちないランドクルーザーや一部のスーパーカーを除けば大きな差の無い数字に落ち着きます(そのため償却期間の2倍で計算しました)。
ここに、ガソリン代や乗った分に伴う消耗品類の整備費用も増加します。
このケースでいえば、カローラを買って12年間持ち続けることは、カローラ2台を買うことと同義になることが読み取れます。
この感覚を身につけておかないと、買ったは良いものの後になってこんなはずじゃなかったのに…となることがあるので注意が必要です。
車の購入以外の方法も考えるべき
くどいですが「持っているだけで年間30万円以上もかかる車」なら、買わずにほかの選択肢も考えてみたいものです。
タクシーを使う
年間30万円なら1か月に25,000円はタクシーに乗れる計算になります。
しかもタクシーに乗る=移動なので、そのコスト差はさらに広がります。
栃木県タクシー協会によると、栃木県内のタクシーは初乗り1.1kmが500円、その後271mごとに100円です(出典:タクシー料金|一般社団法人栃木県タクシー協会)
25,000円は30日あたり833円にしかなりませんので、毎日の通勤で使う、毎日の子どもの送迎で使う、といった理由では苦しいです。
一方で週末しか乗らないような場合、25,000円は8日あたり3,125円なので土日毎日出かけたとしても4km程度はタクシーで移動できる計算になります。
まぁ…我が家のように15km先を「すぐそこ」と表現する田舎ではちょっと現実的ではありません(^▽^;)
カーシェアを使う
駐車場のタイムズなどが運営している、必要なときに15分単位で車を借りられるアレですね。
タイムズの場合月額880円+15分220円で利用することができます(月額880円には880円分の無料利用枠があるのでカーシェアを使うなら実質無料)。
基本的に使った時間に対してチャージされる、各種税金やガソリン代・整備費用を負担することなく利用できます。
車王国の栃木県にもカーシェアが上陸したので近所にカーシェアを作ってもらおうと一時期本気で取り組もうとしたのですが、担当者さんが「もやし君…。カーシェアって人がいるところに作るんですよ…(意訳)」と言ったときの悲しそうな目が忘れられません(^▽^;)
最近になって人口が増えてきたから再チャレンジしたいけど、その土地はもう他の人に買われちゃったので難しいんですよねぇ…;つД`)
レンタカーを使う
王道の選択肢ですね。カーシェアに比べるとガソリン代の負担が増えますが、車種の選択肢もかなり広がります。
最近ではディーラーも力を入れているようで安くで借りられたりしますし、またクレジットカードや保険に付帯する福利厚生的なシステム(クラブオフみたいな)でも大幅割引が効くなど、使い勝手が良くなっています。
それでも車を買いますか?
このように、一昔前と比較して現在は車を買わずとも移動する手段や車を使う機会が増えています。車を買うことに伴う将来コストと、それを元に代替可能な手段とを比較して、その上で車を買うようにしたいものですね。
なお、僕は現在のところ車を使う時間が不定期(深夜・早朝、急な使用)なことに加え、年間2万キロ以上を走行するため、車を買った方が有利になるという計算で車を維持しています。
この先子どもたちが巣立った際には車の台数やサイズも変更していくことになると思いますし、そもそも車が無くては生活が不便な場所にいつまでもいるのか?というと宇都宮市が進めているLRTの路線沿いに引っ越すというのも選択肢になりそうです(´艸`*)