出席していた会議の中で、Bossが「議事録の書き方を分かってない人が多い」と嘆き、続けて「議事録の書き方が分からなかったら"コンサル一年目が学ぶこと"を読んでみると良い」と発言していたので、そういえば議事録の書き方って教わったことないなぁと思ったので…
図書館で借りて読んでみました(←ケチですな(´艸`*)
いや、新刊本でもありませんし、もし良い本だったらそこから買っても遅くないかな~と思いまして…(^▽^;)
図解 コンサル一年目が学ぶこと
著者(大石哲之氏)はアンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)に勤務していた元コンサルタントです。
本書では、論理的思考力・情報収集・情報分析・効果的なコミュニケーション技術・資料作成や文書作成など、コンサルタントがビジネスの現場で必要とされる基本スキルを分かりやすく解説しています。
分かりやすさの観点を追及している影響か、各トピックは画像込みで4頁でまとまっています。その影響だと思いますが、ガッツリと読み込もうとすると内容が薄めに感じるのは仕方ないところです。
深読みする場合はもっと活字の多いほうの書籍を選ぶと良いのかもしれません。
議事録作成の重要性と目的
議事録作成は、会議における重要な情報の共有、意思決定の証拠として機能し、会議の成果を形に残すために欠かせないスキルであるとされています。
ビジネスでの議事録は、「何が話されたか」ではなく「何が決まったか」を明確に伝えるためのものであり、他者が見ても理解できる内容であることが求められます。
後になって、それは決めていない、いや決まってた、といった言った言わないを無くすために作成するのが議事録の役割であり、究極的には『途中の経過などは必要なく、何が決まったかを書く』だけで良いと論じられています。
議事録作成の基本ステップ
1準備段階
会議の日時、参加者、議題(論点)を事前に把握しておきます。
これにより、会議の全体像を理解しやすくなり、要点を逃さずにメモを取ることができます。また、参加者に合わせて、専門用語の把握や関連資料の確認なども必要です。
会議中のメモの取り方
会議中には、発言のすべてを記録するのではなく、主に以下のポイントに注目してメモを取ることが求められます。
決まったこと:最も重要な要素で、決定事項は簡潔に記録します。
決まらなかったこと:次に持ち越したことを記録します。
確認が必要なこと:部外との間で確認が必要なことを記録します
次回に向けてのTODO:誰がいつまでに何をするかを記録します。
議事録の構成と書き方
準備とメモの内容を議事録に書き起こします。
議事録の構成は、準備とメモの各項目のみです。
日時:会議の開催日時を記載
参加者:出席者と欠席者を記載
議題:会議の議題を記載
決まったこと:会議中のメモを転記します
決まらなかったこと:会議中のメモを転記します
確認が必要なこと:会議中のメモを転記します
次回に向けてのTODO:会議中のメモを転記します
議事録の共有
議事録は、会議終了後に速やかに関係者に共有します。
記憶が新しいうちに、相互の認識に齟齬が無いかを確認します。
振り返り
実際に自分でやっているやり方(How to)とは異なっていますが、大枠としてやっていること(What)の観点では同じでしたので、若手に議事録を作成させるとっかかりとしては、基本的に本書のやり方で良いのだろうなぁと感じました。
一方で、本書(の該当の個所)を読んでみて「議事録の書き方を分かってない」のは、組織に「議事録を作成する文化」だったり「議事録の作成ルール」が存在しないためなんだろうな…と気づきました。
かつて、議事録の作成は会議に参加する若手社員の役割でした。
若手社員は、会議に参加している先輩社員の議論を聞き、発言はできなくとも議論の流れや内容を把握し、会議中のメモをもとに議事録にまとめる中で仕事の内容や業務の進行を自然と身につけていけたものと思います。
しかし、最近では「会議で発言しないことは悪いこと」という謎の舶来文化が浸透しつつあります。
この結果、若手社員が「発言できないなら行かないほうがいい」と感じたり、会議に参加しなくとも後で議事録を確認すれば十分とばかりに会議への参加そのものを避けてしまうケースが増えつつあるように感じています。
そんな感じで、会議を通じて実際に仕事を覚えたり、議事録作成のスキルを身につける機会が減少しているのが現状ではないでしょうか。
会議に参加して議事録を通じて得られる知見やスキルは、決して代替が効くものではありません。若手が会議に参加し、たとえ発言する機会がなくても、積極的にメモを取り、議事録を通じて仕事を学んでいく仕事の環境づくりを進める必要があるなぁと感じた読書でした。
って待てよ…
僕の組織って僕が最年少じゃん;つД`)